モカやブルーマウンテン、キリマンジャロなど、産地や地方によって銘柄に独特な名称がつけられるコーヒー豆は数多くあります。

 

そのなかでも、モカやハワイコナと並び特徴的なフレーバーで人気があるのが「マンデリン」。シナモンやハーブのような香りに加えて、重厚なコクと苦味を楽しませてくれるマンデリンコーヒーは、ファンをうならせる貴重な一杯です。

 

今回はマンデリンコーヒーとはどういうものなのか、その特徴や原産地であるスマトラ島などについて紹介します。

 

 

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マンデリンの産地と名前の由来 インドネシアとコーヒー文化

インドネシアでコーヒーの栽培が始まったのは1696年頃とされており、オランダ軍がコーヒー豆をジャワ島に持ち込んだことから始まりました。なかでもマンデリンコーヒーはインドネシアに属するスマトラ島でのみ栽培されています。

 

インドネシアではロブスタ種とアラビカ種という2種類のコーヒーが栽培されていましたが、20世紀初頭に流行した病害によって病気に弱いアラビカ種の数が減ってしまいました。そんな状況から生き残った少数のアラビカ種の栽培を進めたのが「マンデリン族」であり、彼らの名前はマンデリンコーヒーの由来にもなっています。マンデリンコーヒーは現在もスマトラ島の限られた地域で生産されており、独特な風味を持つことから日本では根強いファンが数多くいます。

 

インドネシア全体のコーヒー生産量は世界でも4位と大規模な大規模なものですが、そのうちの90%がロブスタ種であり、残りの10%がアラビカ種。これらのロブスタ豆は世界中で安価なコーヒーに使用されるだけでなく、イタリア南部などでは高級なブレンド豆の苦味や香り付けに使用されている事でも有名です。

マンデリンコーヒーの産地 スマトラ島

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マンデリンコーヒーの産地であるスマトラ島は細長い島であり、インド洋と南シナ海に挟まれた場所に位置しています。そのスマトラ島のなかでもマンデリンコーヒーが生産される地域は北スマトラ省やアチェ省と生産地が限られており、北スマトラ省では美しいトバ湖周辺を囲むように農園が広がっています。

 

人口は4,500万人とインドネシアの全体人口と比べると少なく、中央部を走る赤道により高温で雨の多い島として有名です。標高の高い高原地帯を栽培地としており、肥沃な土壌による有機栽培がマンデリンコーヒーの特徴的な香りを育ててくれているとされています。

 

また地域によっても銘柄が分けられており、北スマトラ省のトバ湖で生産されるものは「マンデリン・トバコ」、スマトラ島北部のリントン・ニ・フタ地区で生産されるものは「リントンマンデリン」と、どちらもコーヒー豆の高級ブランドとして人気があります。

マンデリンコーヒーの風味【重厚なコクと苦味】

マンデリンのコーヒー豆は、よく「重厚なコクと苦味」などと評されます。重めの質感と少し強めの苦味を感じやすいのですが、特徴的なのは深煎りにしても消えないシナモンやハーブのような香りと、エグみがやや出にくいところでしょう。深煎りにしても個性がなくならない豆は貴重で、日本で古くから人気がある事も頷けます。

 

深煎り信仰のある日本では酸味が消えやすい深煎りが人気の焙煎方法であり、ストレートではマンデリンらしい重厚なコクと苦味が楽しめます。一方の浅煎りでは、柑橘系のように爽やかな酸味とスパイス感を楽しませてくれるユニークな側面もあります。焙煎方法によって全く違う表情を見せてくれる特徴も、人気がある理由のひとつなのかもしれません。

マンデリンの製法とグレーディング

マンデリンは、インドネシアのスマトラ島で生産されることは前述しましたが、スマトラでは少し特殊な豆の精製方法を使用しています。通常、収穫後のコーヒーチェリーは種子部分の皮(パーチメント)を残したまま乾燥し、脱穀して生豆を作るのですが、スマトラではこのパーチメントをまず除去してから乾燥工程に入ります。スマトラ式と呼ばれる方法で、世界的にも特殊な製法とされています。

 

また、メインではないものの、パルプドナチュラル(ハニープロセスなんて呼び方も)製法で精製されている豆も流通しているようです。こちらは生産量がそれほど多くないため、やや希少な豆と言えるでしょう。

 

インドネシアでは欠点豆のスクリーニングによって、コーヒー豆のグレーディングがなされています。300gの豆に含まれる欠点豆の数によって等級が判断され、最高峰は「G1」という名前で取引されています。喫茶店でも時折、この表示を見る事ができます。

実は貴重なマンデリンコーヒー

コーヒー豆の種類は大きく分けるとロブスタ(カネフォラ)種・リベリカ種・アラビカ種の3種類。マンデリンはアラビカ種に該当する豆ですが、病害や虫、乾燥に対して非常に弱く、風味と味わいの良さに反して栽培が難しいという特徴もあります。

 

アジア最大のコーヒー生産国のインドネシアですが、先述したようにアラビカ種の生産量は全体の10%と極めて低くいです。またマンデリンコーヒーは細かい条件をクリアする必要があるため、収穫されたアラビカ種10%のなかから更に厳選されます。

 

栽培が難しいアラビカ種のなかでも、厳しい条件をクリアした豆だけが認められるマンデリンコーヒーは非常に貴重なブランドであり、その希少性は世界有数の高級豆として取引されています。

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マンデリンの特徴 まとめ

古くから重厚なコクと苦味・香味で人気の高いマンデリンですが、近年の浅煎りブームでまた新たな個性が評価されつつあります。また、酸味だけでなくユニークな香りを感じやすい銘柄なので、浅煎りのコーヒーが苦手な方にも楽しみやすい銘柄であると言えるでしょう。

 

余談ですが、私は酸味のあるコーヒーが苦手な方と喫茶店などに入った場合、マンデリンをおすすめする事が多いです。

 

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