大学時代の男友達が離婚した。一年前に会った時は「そろそろ、子どもも欲しいな~」なんて話していたのに。やっぱり、ふたりのことはふたりにしかわからない。

 

離婚って、ほんとうううううううううううううに、気力と体力を奪われるのよね。

 

久しぶりに会った男友達も、さすがに、げっそりしていた。甘いものが大好きなやつだから、パフェがめちゃくちゃ美味しいっていうカフェで、ことの経緯を聞くことに。

 

浮気とか不倫とかが原因じゃなくても、夫婦が別れることも往々にしてあるのよね。いつの間にかふたりの心の距離は開き、ふたりでいても孤独感に苛まれるようになったんですって。想像すると……きついよね。

 

つらそうな男友達にいたたまれない気持ちを抱きながら、「まぁ少しずつ、少しずつ。きつくなったら、いつでも飲みには付き合うから。今はつらくて当たり前。だって、大好きだったんでしょう? 奥さんのこと。ゆっくり自分のことを癒していけばいいよ」って話をしたら。

 

まさかの男友達、寂しすぎてマッチングアプリに手を出したそう(笑)いや、別にいいのよ? マッチングアプリ自体は否定も肯定もしない。けど、なんていうの? つらさや寂しさから逃げるためのそれって、なんか……いや、別にいんだけど。

 

へ~って話を聞いてたら、実はもう付き合っている彼女がいるとのこと!!! でも男友達の顔は全然幸せそうじゃない。というか奥さんに対して未練たらたら。

 

だから思わず聞いちゃったのよ。

 

りか「……ねえ。別にマッチングアプリも新しい彼女ができることも悪くない。むしろ、また新しい恋ができたんなら喜ぶべきことなんだけどさ。なんか、全然幸せそうじゃないのはな、ん、で!! 彼女のことが好きだから付き合ってるんじゃないの??」

 

男友達「彼女のことはもちろん嫌いじゃないけど、まだ好きじゃないかもしれない。……堪え切れなかったんだよ、このひとりの時間に。気がおかしくなりそうだったんだよ。お前が言いたいことはわかってる。でも、そういう時だってあるのもわかるだろ?」

 

りか「どっちもわかる。たしかに気がおかしくなるくらいいなら、誰かに抱きしめてもらうこともあって、それでもいいのかもしれないね。そのくらいつらいのも、わかる。寂しさを埋めてくれる相手としてお互いがお互いに必要ならそんな関係があってもいいと思う。

 

でも、もしだよ。もし彼女が純粋にあなたに恋をしているなら、次は彼女が、ふたりでいる関係に孤独を感じる番になっちゃうよ。そのつらさ、あんたが一番わかってるでしょう。そこはちゃんと、考えてあげてね。一番いいのは、ほんとにあんたが彼女のことを好きになることなんだけどね(苦笑)」

 

男友達「彼女はうーん……きっとちゃんと、俺のこと好きでいてくれると思う。でもこの気持ちを正直に話したら、俺またひとりじゃん。それだけは避けたい!!!」

 

りか「はー!! 今のあなた、清々しいほどに最低だわ。ほら、なんで泣いてるのよ。ほらほら、パフェ食べなよ。」

 

 

私、思うのよね。

 

 

彼の気持ちは、痛いほどによくわかる。誰かにすがりたい夜は確かにある。でも、恋愛はやっぱり自分ひとりでするものではないのよね。「寂しいだけ」で付き合うと、次は相手を傷つけてしまう。二次被害、三次被害って拡がっていくものなのよ。

 

もちろんね、寂しさから恋を探すのだって別に悪いことじゃない。でもそれは、ちゃんと「相手を好きになれたら」っていう大前提が必要だと思う。

 

相手のことも傷つけるし、むやみやたらに手を出してたら、結果一番傷つくのは自分自身。離婚によって傷ついた自分の気持ちを、しっかり弔ってあげる期間も、未来の自分のために必要なんだと思う。

 

「もう大丈夫だ」そう思えた頃に、きっとまたいいことがあるはずだから。

 

あーそれにしても最低なこの男友達。まだ彼女と別れる気はないんですって。彼女が彼のことを好きなら尚更、彼のその心情に気づかないわけないと思うんだけどな……。

 

 

まぁ、でも。もしかしたら。万が一。

支えてくれている彼女を好きになるって可能性もゼロではないもんね。何が起きるかわからないのが男と女。(私だったらこんな男やだけどね)

 

ひっそーり遠くから、このふたりを見守っていくことにしたの。

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