この前ね、この前と言っても、夏の終わりあたりかしら。
仕事抜きで湯河原へ小旅行してきたの。
湯河原って、地名はよく耳にするけど、今まで一度も行ったことなかったのよね。
結論からいうと、もう最高。
温泉に浸かりながら、まるでビー玉みたいな夕日。
実は初めて見た、暗闇を美しく舞う蛍。
海の近くにある、こじんまりとしたウッド調のカフェでいただく珈琲。
箱根とは違う。あくまで、湯河原。最高だったのよね。
ウッド調のカフェは、珈琲もパスタも絶品。
舌鼓をうちながら、女友達と「なんで今まで湯河原来なかったのかしらね。」なんて話したりして、最高の時間を楽しんでいたの。今日はそんな、湯河原のカフェでの話。
私たち以外は、ご近所のマダムに交えて独身の女の子がわいわいがやがや。そんな感じも結構良くって。
でもね、そこで聞こえてきた会話が、私のことを考えさせてしまったの。
女子「聞いてください><私この前、振られちゃったんです。」
マダム(以下マ)「え、○○君?よくここにも一緒に来てたのに・・・・・・。どうしちゃったの?」
女子「それが。私のお金の使い方が合わないって。」
マ「うん、どういうことか詳しく教えてくれる?」
このマダム、なかなか落ち着き払ってていい感じなの。マダムに任せておけば、話の概要分かりそう・・・・・・。
女子「この前、彼とディズニーランドに行ったんです。私、もうディズニーが大好きで大好きで。年に何度も行ける場所じゃないから、今しかない!ってディズニーグッズ沢山買ったんですよね。もう、すっごい嬉しくって。でも、その後あたりから、彼の様子がおかしくなって。」
マ「ディズニー行ってきたのね~。良かったじゃない。大好きだもんね、○○ちゃん。いいじゃないの、沢山買ったって。普段節約してるのも分かるから、その時くらいはいいと思うのよね。で?彼はなんで様子がおかしくなっちゃったのかしら。」
女子「ですよね?!私もそう思って、思いっきり買ったんですけど・・・・・・。もともとディズニーにはそこまで興味がない彼にとっては、4万も使うのが理解できなかったみたいで、そのことを言われたんです。」
マ「4万。」
女子「はい。でも私としては、いつも我慢してるし、ブランド物には興味ないからこの時くらいはって気持ちなんです。でも彼は、理解できないの一点張りで。何だか私もイライラしてきちゃって、【私が稼いでるお金なんだから、関係ないでしょ】って喧嘩になっちゃったんですよね。結局、お金の価値観が合わないから別れようって言われてしまったんです。それ以外は、とてもうまく言ってたのに・・・・・・。」
マ「ねぇ○○ちゃん。私、ちょっと思うんだけど・・・・・・。」
私達がそのカフェにいたのはちょうどそこまで。
でもなんだか、あのマダム、私と同じことを言ってそうと思ったのはなぜかしら。
兎にも角にも。
私、思うのよね。
【私が稼いでるお金なんだから、関係ないでしょ】
その一言が、彼に別れを決めさせちゃったんじゃないかしら。
4万という額も、たいしてディズニー好きじゃない私にとってはかなりの額ではあるけれど(苦笑)
もちろんね、お金の価値観ってすごく大事。
同じなら最高だけど、でも全然価値観が違うカップルや夫婦だってたくさんいるわよ。
今回は、ディズニー好きの女子のお金の使い方が荒すぎて・・・・・・が別れの引き金になったようだけど、それはあくまでも表向き。
だって、彼だって自分の好きな物には際限なくお金を使うかも、しれないじゃない?
そこは、互いに話し合って理解し合う部類の問題だと思うのよね。
でもそこで、彼女は言ってしまったの。
【私の稼いでるお金なんだから、関係ないでしょ】
これ、実は女性が男性から言われたら何も言えないし、かなりストレスになるNGワード。
でもそれって、女性から男性に言っても、同じことなんじゃないかしら。
確かに、その子が稼いだお金に変わりはないし、間違ってもいない。
でも。もしこれから、あなたとその彼が結婚を考えていたとしたら、絶対言ってはいけなかったかもしれないわね。
もちろん、結婚してからも。
まぁ言葉に出さずとも、そんな風に思ってたら、伝わっちゃうと思うけどね。
互いの理解があってこそのお金の使い方。
そんな時にあの言葉を言われちゃったら、話し合う気にもならないと思わない?
もし、逆の立場だったら。
言われてもいいとは、本心からは、言えないはず。
たった一言なんだけど、その一言で興醒めすることって、意外とあると思うのよね。
私はその子に伝えられないけど。
あのいい感じのマダムが、きっと私と同じことを伝えてくれたはず。
頼んだわよ。素敵なマダム。



