近所に住む姉夫婦と私は、なかなか結構仲が良い。東京が最初の緊急事態宣言を出した頃は、バスや電車に乗ることもはばかられる時期だったわ。
そんな時、「りか、今日はうちにきたら? あんた家からなら徒歩でこれるでしょう?」と独り身の私を気にかけて声をかけてくれたのが、姉夫婦だったの。
それから週1,多い時は週2のペースで姉夫婦の家に通った私。ある時は、行列が絶えないカフェのケーキをお土産に。またある時は姉が大好きなカフェのバナナスムージーを3つ買って。お気に入りのカフェの美味しい食べ物、飲み物をお土産に持って姉夫婦の家へ行くのが、あの頃の私にとって唯一の楽しみだったのよね。
姉夫婦は、妹の私から見てもほんとに超絶仲がいい。小競り合いくらいはするものの、喧嘩らしい喧嘩はこれまでに1度もないみたい。ふたりとも穏やかな性格っていうのもあるけど、きっとそれだけじゃこんなにうまくいかないはず。そんなふたりが、今月で結婚10周年を迎えたの。
このふたりがうまくいく秘訣はなんなんだろう?
ふと、そんなことを思ったのよね。
それからというもの、暇すぎる私は姉夫婦に会いに行く度に、ふたりを観察することにしたの。
そこで分かった5つの事。ここに挙げていくわね。
- その①
【互いに名前で呼び合っている】
→結婚して数年すると「あなた」とか「ねえ」とか、名前を呼ぶことが少なくなる夫婦も少なくないわよね。決してそれが悪いわけじゃないけど、結婚10年にして互いに名前で呼び合う姉夫婦は見ている側も心地がいい。そういえば、周りの仲良し夫婦はみんな名前で呼び合っているかも。
- その②
【いつもいつでも一緒♡ってわけじゃない】
→私が姉夫婦宅に行く日は、ふたり揃って迎えてくれるけど、休みの日は毎日ずーーーっとべったり!ってわけではないのよね。いつもラブラブだから四六時中一緒なのかと思っていたら、そんなこともないみたい。会話の中で、普通に夫婦同士が「昨日の土曜日はなにしてたの?」って話してる時は「あ、そういうもん?」ってちょっとビックリ。でもそのくらいの方が楽かも。夫婦だからって、なにもかもを把握する必要なんてないものね。
- その③
【一見すると、姉の方が立場が上】
→お酒が大好きな私たち。みんなで飲んでいると、楽しくてついついペースも進んじゃうのよね。で、最初に酔い始めるのが義兄。たまに義兄が酔いすぎて、マジで何言ってるかわからない時があるんだけど、そんな時にピシッと言うのがうちの姉。「○○ちゃん(※姉は義兄のことを○○ちゃんと呼ぶの)うるさい。ちょっと飲みすぎ。マジ何言ってるかわからないよ?」と冷静に一撃。そうすると義兄は「ごめんなさいいいい」となって、水を飲み始めるのよね。
- その④
【実はしっかり義兄をたてている姉】
→「姉夫婦宅はカカア天下なのね」と最初は思っていたけど実は違った。なにか重要事項を決める時、姉は必ず「○○ちゃんはどう思う?」とまずは義兄の意見を聞いていたの。昭和的な感じだけど、3歩下がって夫を立てるってことも姉はちゃーんとやっているのよね。
- その⑤
【姉の職場の愚痴を何も言わずに受け入れる義兄】
→ほぼ完璧な女性と思える姉にも欠点はある。それは、酔っぱらうと職場の愚痴が止まらなくなること。家族だから構わないけど、あまりにひどい時はさすがに辟易することもあるのよね。でもね、義兄はそんな時も「うんうん。そうなんだ」ってずーっと聞いてあげてるの。一回、義兄に、「なんでそんなに優しいの?」って聞いたことがあったんだけど、その答えがすごかった。彼、何て言ったと思う? こう言ったの。
「りかのお姉ちゃんが、いつも俺に優しくしてくれるからだよ」
ですって。
以上5点。報告、以上(笑)
私、思うのよね。
夫婦って、お互いを映し出す鏡なのかも。
信じてくれる人ならば。相手の事も信じたくなる。
自由にさせてくれる人ならば。相手にも自由にしてもらいたくなる。
大切にしてくれる人ならば。相手の事も大切にしたくなる。
一緒にいる時間が長いだけ、良くも悪くも相手からうける影響は大きい。いい循環で巡り続けられる相手同士って、きっとこんな感じなんでしょうね。
私が、また結婚する事があるのなら、こんないい循環がうまれる関係性がいいなと思う。
そして姉夫婦へ。改めて結婚10周年、おめでとう。