海

プラスチックは発明されてわずか100年ほどしか経っていませんが、もはやわたしたちの生活に欠かせない存在です。しかしここ数年、世界的にプラスチック製品の規制が拡大しています。加工しやすく便利で安価なプラスチック製品ですが、プラスチックごみによる海洋汚染が深刻な問題となっているからです。

 

こういったプラスチックのごみの問題に関する取り組みに関して海外に比べて日本は遅れているといわれていますが、わたしたちにはなにができるのでしょうか? 本記事では、コーヒー好きな人たちが環境のために今できることをご紹介します。

 

 

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わたしたちを取り巻くプラスチック問題に目を向けよう

ストロー

プラスチックごみの問題に取り組む前に、現在わたしたちがさらされている状況を把握しておくことは大切です。普段なにげなく使用しているプラスチック製品がごみになったとき、どれほどの被害をもたらしているのかについてご紹介します。

毎年800トンものプラスチックごみが海に流れている現実

イギリスのコリンズ英語辞典は、2018年を代表する単語を「Single-use」(使い捨て)に決定しました。「Single-use」とは、使い捨てのプラスチック製品を表すのに使用されている単語です。2013年から現在に至るまで、「Single-use」という単語の使用頻度は4倍にも増えており、使い捨ての消費文化が広く浸透していることが知れます。

 

実際、毎年800トンものプラスチックごみが海に流れていると考えられています。EU加盟国近海では使い捨て製品による海洋汚染が49%を占めており、この問題に対処するためにもプラスチック製品の規制が日ごとに拡大しています。

分解されるまでにかなりの年数がかかるプラスチック製品

海に流れたプラスチックごみは、長い時間をかけて紫外線や波の力によって小さく分解されます。一般的に、テイクアウト用のホットコーヒーを入れる発砲スチロールなどが分解されるまでには約50年かかるのだとか。さらに、ペットボトルが分解されるまでに約450年かかり、そのほかのプラスチック製の食器の場合には100年から1000年以上かかるといわれています。

 

「時間はかかっても、いつかは分解されるならなにも問題はない」と思う人もいらっしゃるかもしれません。しかし、プラスチック製品の中には分解されずに永遠に残るものも。海に流れ込んだプラスチックごみは海の生物たちの命を危険にさらしているだけではなく、わたしたち人間にも害をおよぼしています。

わたしたちもプラスチックごみの被害者に

小さく分解されたプラスチックごみのことを「マイクロプラスチック」と呼びます。現在、マイクロプラスチックそのものが、わたしたちの体にどのような影響を与えるのかについては研究が進められています。

 

問題なのは、マイクロプラスチックが有害な物質を吸着しやすいことです。海に注がれた有害な化学物質をマイクロプラスチックが吸着し、それを海の生き物たちが食べれば、やがて食物連鎖を経てわたしたち人間の体にも有害物質を吸着したマイクロプラスチックが入り込むことに。加害者でありながら最終的には被害者になるという皮肉な事態を避けるためにも、真剣にプラスチックごみの問題に取り組む必要があるでしょう。

 

 

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【環境を考える】コーヒー好きなわたしたちが今できる3つのこと

コーヒー

すべての人類が直面しているプラスチックごみの問題について知れば、「自分にはなにができるだろう? 」と考えさせられるはず。そこで、コーヒー好きな人たちが環境のためにできる3つのことについてご紹介します。

マイボトルを持参する

シアトル系コーヒーショップに足を運ぶ際には、マイボトルを持参してみてはいかがでしょうか。テイクアウト用にコーヒーを注文すれば必ずプラスチックごみが発生します。ですが、マイボトルを持参すれば、節約になるだけではなくプラスチックごみを減らすことに貢献できます。

常にマイストローを携帯する

多くの飲食店でプラスチック製ストローが廃止されています。代わりに木製や紙製のストローが注目を集めていますが、それら代替品に関して使い勝手や衛生問題などが浮かび上がっています。もしもストローがないと飲み物が飲めないというのであれば、ステンレスなどの金属製やシリコン製のマイストローを常に携帯してみてはいかがでしょうか。

できるだけ店内でコーヒーを飲むようにする

コーヒーをテイクアウトすれば、カップやふた・ビニール袋などさまざまなプラスチック製品が使用されることになります。プラスチックごみの問題に取り組みたいなら、ごみを減らすことが重要です。そのため、コーヒーを飲むのであれば、テイクアウトせずにできるだけ店内で楽しむようにできるかもしれません。

 

 

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今すぐにできることからはじめよう。

カメ

もしもプラスチック製品の使用削減に今すぐ着手しないなら、2050年には海に浮かぶプラスチックごみの量が魚の数を上回るといわれています。プラスチックごみによる海洋汚染は、地球上に住むすべての生物にとって深刻な問題です。ひとりひとりがプラスチック問題に真剣に取り組めば、未来は変わるはず。コーヒーを飲みながら、今すぐわたしたちができることを考えて実行したいですね。

 

参照サイト:https://www.collinsdictionary.com/

                     https://www.bbc.com/

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